畳表を選ぶポイント
- 私たち日本人にとって、和室の空間を演出する畳は、無くてはならないものです。
- 畳表の天然色は、安らぎや癒し(いやし)を与えてくれます。
また、夏の高温・多湿と冬の低温・乾燥から身を守る保温・除湿機能は言うに及ばず、畳の空気清浄作用・芳香による精神的鎮静作用など多くの機能を有しています。
- これらの素晴らしい機能を持つ畳表の品質は、"草の長さ・草質・重量・織り・草の粒揃い"などによって決まります。
- 畳表を選ぶ際には、できるだけ長持ちする品質の良い畳表を選びたいものです。ここでは畳表選ぶポイントをみてみましょう。
1.耐久性の見分け方
- い草の先が丸い=実入りが良い(耐久性は良い)
- 品質が劣る楕円につぶれたもの
- 畳表に使われているい草の芽とは、製織した端に飛び出て見える部分です。
茎の断面が丸いほど弾力性があります。茎がつぶれたものは機能的にも劣り、皮向け(毛羽だったようになること)も早い傾向があります。
2.数年経過しても綺麗に退色するかの見分け方
色が均一な「新芽の根」
- 新芽だけであれば根の色が黄色がかった白一色に近く、草の粒揃いも良くなります。
これらの特徴は、原料に長い "い草"を使用している証です。
- 「古芽が混じった根」古芽が混じると根の色が赤、茶、黄、白など4〜5色になります。 草の太さも太かったり細かったりしたものが混じります。 古芽は数年後、黒い筋に変わる事があります。
- 上級品ほど草の色が均一で、太さもそろっています。新芽は白色で細く、古芽は赤や茶色で太めの草です。<参考:新芽による退色の違い>
3.いぐさの折り込みの密度の違い
目の詰まった上級品
目の粗い下級品
- 重さを比べることで違いが分かります。目が詰まっているほど重たく感じられ、目で見てもいぐさの目が詰まってます。
4.いぐさの折り目がまっすぐかどうか?
- 織り方で見分ける方法を試してみて下さい。上質なほど折り目がまっすぐで、下級品は折り目がずれています。
5.使われているいぐさの長さによる違い
草の長さを比べると畳の品質の目安になります。上質なものは長いいぐさの良い部分を使っています。
6.着色畳と無着色畳の違い
着色畳を拭くと緑色が付着します。
無着色畳を拭くと染土の色が付きます。
- 染土が使われていれば緑ではなく茶褐色もしくは灰色(粘土の色)の色が付くでしょう。
- 茶褐色は広島の山の泥の色です(備後染土と呼ばれています)。灰色は=淡路島の粘土の色です。
- 染土には主にこの2種類がありますので、無着色でも茶褐色がつかないものもあります。
熊本畳表の選び方 品質Q&A